矯正歯科
◇歯並びとは?
通常人は五歳までに乳歯歯列が生えそろい、いろいろな食べ物を噛むことができるようになります。その後徐々に大人の歯(永久歯)が生え、乳歯と永久歯が交互に生えた混合歯列に代わっていきます。
十二歳ごろには永久歯はほぼ生えそろい、口の中はすべて大人の歯になります。
歯が全て生えそろい、凹凸なく綺麗に口の中に揃っていて、かつ噛み合わせが正しいことを『よい歯並び』といいます。
一見綺麗に並んでいるように見えても、噛み合わせが悪くうまく食べ物をかめなかったり、上と下の歯が反対に噛み合ったりしていると、今後の食生活や健康に影響を及ぼしてしまいます。
お口の中を、鏡でチェックしてみましょう。
◇矯正治療の目的とは?
矯正治療とは、歯並びをきれいにすることが主な目的ではありません。歯だけでなく、歯周組織やあご、骨を含む領域を扱う医療であり、決して歯並びだけを治すのではなく、治療の対象には、歯のほかに上下の顎骨や筋、神経も含まれているのです。
大人になり、年を取っていく中で、悪い噛み合わせは深く影響を及ぼします。
永久歯とは、一回生えたらもう二度と生えてきません。
なので、今後長い人生で美味しく食事を楽しむためには、歯を大切にしていかなくてはいけません。
歯磨きさえしていれば、歯は綺麗に保たれるというわけではないのです。
悪い歯並びは、食べ物をかむときに余計な力が加わったりして、あごの骨に影響することがあります。
子供の場合はあごの骨の成長発育に障害を及ぼし、咀嚼がうまく出来ないことは全身の発育に影響を及ぼします。
歯がぼこぼこと並んでいると、歯ブラシの先がうまく汚れをかき出すことができず、虫歯になりやすくなります。
歯と歯の間に隙間があって、唇がうまく閉じることができない場合は発音にも影響し、人間関係のコミュニケーションに不便をきたします。
また審美面にも大きな影響を与えます。
前歯が外に傾いた歯並びを綺麗に直した方は、横顔がすっきりとしたラインになり、自分の顔に自信を持て、性格が明るくなった例があります。
口元が綺麗だと思い切り笑っても、相手に良い印象を与えます。
矯正治療とは、前から見た歯並びをきれいにするだけが目的ではなく、食生活や健康、人間関係にも影響を及ぼすとても重要な治療なのです。
◇矯正を考えたら何をすればいい?
まず鏡で口の中をざっくりとチェックします。カチカチと噛んで違和感がないか見たり、前から見た口元の印象をじっくりと観察します。
横顔もチェックして、感じた違和感があれば紙にかき出します。
お子さんの場合は、周りからよく見てもらって、発音は悪くないかや横顔に違和感がないかを観察します。
口の中の違和感に気が付きにくい子が多いので、周りの人がしっかりと見てあげることが重要です。
一見綺麗に並んでいるように見えるけど、不安…と感じたらぜひ歯科医院へ。
感じた違和感を先生に伝えて、一緒に改善を図っていきましょう。
矯正治療は先生の治療はもちろんですが、患者様ご自身の努力を重要になってきます。
ワイヤーをかけて放っておけば勝手に綺麗になる!というわけではありません。
口の中の状況を自分で把握して、直そうという意識を持たなくてはいけません。
お子さんに関しても同様で、矯正治療を理解しないまま行ってもよい結果は得られません。
当院では、患者様への説明はご本人にも付き添いの方にもきちんとさせていただいております。
初診の患者様には時間をお取りして、模型や説明の図を用いた細かい説明まで行っております。
資料もご用意しておりますので、お気軽に医師や歯科衛生士にお尋ねください。
TEL 053-582-6480
◇矯正治療の流れ
1.初診時の相談
当院へお電話にてお問い合わせください。
お名前と、「矯正治療を考えています」の旨だけお伝えいただければ大丈夫です。
ご希望の日付もお聞きしますので、お手元にカレンダーやスケジュール帳があるとスムーズです。
予約をしたからと言って、矯正治療のスタートにはなりません。
お口の中の様子を見せていただき、レントゲンの撮影、模型の型取りなどを行ったうえで矯正が必要かどうかの説明をさせていただいております。
またむし歯や歯肉炎などの病気を発見した場合はそちらの治療が最優先に行われます。
口の中を健康にしたところがスタートラインです。
相談の際に、お口の中の不安や気になっている違和感や、こうなりたいなどのご希望をヒアリングさせていただきます。
相談は一回ではなく、何度もお話が可能なのでじっくり考えていただけるようにお時間をお取りします。
患者さんには
●現在から終了までの大まかな流れ
●矯正が完了するまでにかかる時間
●使用する装置の説明、装置の選択
●矯正終了までにかかる料金
●患者さんにしてほしいケア
などをきちんと説明させていただきます。
わからないことがあれば何度でも説明させていただきますので、お気軽にお尋ねください。


2.検査と分析
矯正をしたいという意思が固まったら精密な検査を行います。
●正確な模型の型取り(並行模型、マウント模型)
●写真(顔貌、口腔内)
●セファロ(側貌、正貌)
●パノラマX線写真